KNOPPIX/Mathの補足解説
- ISO イメージとは,CD を丸ごとデータ化したものです.これは,
CD を丸ごと焼くためのもので,Windows Vista な
どに備わっている CD を焼くツールでは,一つの巨大ファイルとして
記録されてしまい,機動 CD として使えるものはできませんので,充分
ご注意ください.
ISO イメージを焼けるソフトにはフリーなものも存在します. やり方が分から
ない人は,KNOPPIX が付録として付いているコンピュータ雑誌を買うのも一法
です.雑誌の付録は KNOPPIX/Math ほど数学関係のソフトが充実していません
が,gcc や g++ などのコンパイラは含まれています.
- CD からブートできるようにするには,バイオス設定を変更しなければ
ならないことがあります.出来上がった KNOPPIX-MATH の CD をセットして
電源を入れても,元通り Windows が立ち上がってしまうときは,
起動時に F2 キーなど,パソコンの製造会
社が定めた中断キー (機動画面にチラリと表示されます) を押してバイオス設
定モードに入り,ブートメディアの順番を変更してハードディスクより先に
CD を探すように変更する必要があります.
バイオスのことがよく分かっていない人は,危険ですので自分でやるのは
止めましょう.
- CD からのブートは安全ですが,遅いし面倒です.
それが嫌な人は,KNOPPIX/Math のサイトにリンクされた
神戸大のサイ
ト
から辿って,フリー版の VM Player を
Windows にインストールし,その上に VM Player 対応の KNOPPIX/Math を
インストールして,
Windows の一アプリケーションとして使うこともできます.VM Player は
一つのホスト OS (ここでは Windows) 上で複数の OS を走らせるための
環境を提供するソフト VMware の簡易版です.
興味のある人はサイトの解説を参照してください.
- 安全でかつやさしいやり方として,Knoppix に限らず,Linux の
インストール CD や DVD を付録に含んだコンピュータ雑誌 (日経 Linux など)
を購入し,自宅で見捨てられている古いパソコンの Windows を消して
Linux を丸ごと入れてしまうという方法があります.これは失敗しても
何度でもやり直せるので,安心してやれます.
ご注意
自分がまだ使っている Windows 機のハードディスクから新たなパーティショ
ンを切り出して,そこに Linux を入れることもできますが,
これはよほどコンピュータの知識が無いとお薦めできません.
何も立ち上がらない機械が容易にできてしまい,Windows を入れ直すのは
結構面倒です.特に Vista の
機械は,ハードディスクの切り出しは Vista に標準装備されたツールで
簡単にできますが,そこにそのまま Linux をインストールすると,
リカバリーもできなくなって Vista を再インストールする羽目になり (当然,
折角入れた Linux は立ち上がらなくなり) ますので,充分ご注意ください.
著者は Vista の機械にまず FreeBSD を入れ,そのブータをハードディスク
の先頭 (MBR) にインストールし,立ち上がらなくなった Vista を
リカバーしてデュアルブートにした状態で,Linux を第3のパーティション
にインストールし,Linux のブータはこの Linux パーティションの先頭に
書き込んで,FreeBSD のブータからそれを立ち上げることで,トリプル
ブートを実現しています.
なお,2009 年の 11 月に出た Windows 7 では,パーティションの切り出し
ツールがメニューからは選択できなくなっていますが,コマンドプロンプトか
ら DISKMGMT.MSC という指令で立ち上がり,Vista と同じように行えます.
勇気の有る学生が,Ubuntu Linux のデュアルブータである
grub を標準 MBR にインストールしてみたら,すんなりデュアルブートが
実現できました.ただし,一部のメーカーのノートパソコンなどでは,
プリインストールの Windows 7 の自動アップデートで grub が働くなった
ことがありますので,やはり自分で対処できる人しかやるべきではありません.
別法として,最近の機種では USB ブートをサポートしているものが有り,これに
Linux を入れると CD や DVD よりも使い勝手が良いようです.しかし,これも
間違えずにインストール先を USB に選べる自信がある人だけに限ります.
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