Meadow の基本的な使い方
Meadow のインストールをすると,デスクトップに

というアイコンができます.これをマウスで左クリックすると Meadow の
ウインドウが立ち上がります.
emacs は普通のワープロと同様, 普通にキーを押せば文章となって挿入されて
ゆき, 編集コマンドはコントロール (Ctrl) キーやエスケープ (Esc) キーな
どとの組合せにより実現されます.
これらのキー操作は慣れないと戸惑うので, 少し説明しておきます.
例えば, Ctrl-c は Ctrl キーを押しながらキー c を同時に押すことです.
これは普通, キャラクタ画面には前に ^ を付けて ^C のように
表示されるので, OS に近い作業の説明でもこのように表されますが,
^ キーとキー c の組み合わせとは違いますので注意しましょう.
例えば, Ctrl-c は一つのキー信号として扱われ, そのキーコードは,
文字 C のアスキーコードである十六進 43 から十六進 40 を引いたもの,
すなわち十六進 3 です.
アルファベットの部分は大文字で書いたり小文字で書いたりしますが, 同じも
ので, 大文字で書いてあってもシフトキーを押す必要はありません.
emacs のキー操作の説明ではこれを普通 C-c のように表します.
ワークステーションのキーボードにはメタキーというものが有って,
M-x などはこのキーを押しながらキー X を押すという意味ですが,
パソコンなどのキーボードではメタキーが無いため Esc キーで代用します.
ワークステーションのメタキーは Ctrl キーと同様に, 押しっぱなしでも良い
のですが, Esc キーは一回押しただけでコード 十六進 1b が入力されて
しまうので,押しっぱなしだと Esc Esc という組合せの信号が入力されて
予期しない反応を引き起こしてしまいます.
メタキーを Esc キーで代用するとき, 例えば
M-x の代わりに Esc x と入力するときは, Esc キーをポンと一回押してすぐ
指を上げてから, 次にキー X を押します.
Meadow ではミニバッファが重要な役割を果たします.これは Meadow のウイ
ンドウの下段にある一行だけのサブウインドウのことです.
emacs の主な編集コマンド
- →←↑↓
カーソルを矢印の方向に動かす. これらはそれぞれ,
C-f, C-b, C-p, C-n が元々の割り付けキーです.
システムによっては矢印キーが利かないことがありますが, そのときは
これら元来のキー操作を試してください. これらはそれぞれ forward,
backward, previous, next の頭文字です.
- C-a
行の先頭に移動する;
- C-e 行の末尾に移動する.
- C-v 1ページ先に進む.
- M-v 1ページ戻る.
- M-< ファイルの先頭にジャンプする;
- M-> ファイルの末尾にジャンプする.
- C-d カーソル位置の一文字を消して後ろから詰める.
- C-k カーソルのある行のカーソルから後の部分を削除.
- C-x C-s 編集中のテキストをファイルに書き出す.
- C-x C-w 編集中のテキストを別名でファイルに書き出す.
これを実行するとミニバッファでファイル名を尋ねられる.
- C-x C-c emacs を終了する.
- C-x i 続けて更にミニバッファで
ファイル名を与えることにより, カーソル位
置にファイルを読み込む.
- C-x C-f 続けて更にミニバッファで
ファイル名を与えることにより,
新しいファイルの編集を始める.
- C-x b 編集中の複数のファイルの一方から他のものに画面
をスイッチする.
- C-x k 現在の表示画面のファイルを閉じる(より正確に
は, それに対応した編集バッファを消す). まだセーブしてなければ警告が出
ます.
- C-x 2 編集中の画面を上下に2分割する.
- C-x 3 同じく左右に2分割する.
- C-x 1 画面を1枚に戻す. キー操作の失敗で2分割されてし
まった画面を元に戻すのに使えます.
- C-x o 2分割された画面の一方から他方にカーソルを移動する.
- C-SPACE 領域指定の開始点をマークする(SPACE はスペース
キーのこと).
- C-w マークされた領域開始点からカーソル位置までをカット
してバッファに送る. M-w とすると, 同じ範囲をバッファに送るだけでカットしない.
- C-y バッファの内容をカーソル位置の手前に挿入.
- C-s これに続けて入力した文字列の検索を始める.
打つそばから見付かった場所にジャンプを始める. 文字列を固定して
C-x s を押すと, 次の検索候補に飛ぶ. このとき DEL キーを押しても,
本文ではなく検索文字列の末尾が消されるだけである.
見付かった場所の本文を修正し
たいときは, 矢印キーなどを押して検索モードから抜け出してから行う.
- C-r 同じく逆向きに検索する.
- M-%
を押すとミニバッファが開き,そこに文字列を書いてエンター
キーを押すと,更に入力を促される.ここで別の文字列を入力すると,確認しな
がら前者を後者に置換する.(y で置換,n でスキップ). 沢山有って面倒なとき
は,M-x replace-string を実行すると,確認無しで置換してくれるが,危険な
ので慣れないうちはやめよう.
- C-x u undo, すなわち, 直前の操作を一つ取り消す.
続けて押せば
どこまでも戻れるが, 途中でうっかりキー操作を間違えると遡及履歴が初期化され,
たった今行った undo 操作に対する undo が始まってしまう.
- M-x shell シェルを起動する. shell のところに
emacs に登録させた任意のコマンド, 例えば mail などを起動できます. これ
らは別画面で立ち上がり, その画面はテキストと同様に編集したりセーブした
りできます.
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