符号理論
★開講日: 毎週金曜7, 8限
★開講場所: 理 III 号館307
★講義の概要
符号理論の最終目標はよりよい自動装置(符号器,復号器)の開発である.
符号理論が扱う誤り訂正符号には畳み込み符号とブロック符号の二つがある.
我々が,ここに展開するのはブロック符号の理論である.
ハミング距離に基づく線形符号の最新かつ総括的な理論を展開する.
符号理論の中心的課題に,符号構成問題と復号問題の二つがある.より大き
な最小距離を持つ符号を具体的に構成する問題と,それらの実現可能な(さらに
はよりよい)復号アルゴリズムを開発する問題である.我々は,線形符号におけ
るこれら二つの問題の一般的な解決を動機として線形性の他に代数幾何の構造を
符号に導入する.そして従来符号(RS符号,BCH符号,RM符号,多次元巡
回符号等)をその復号法と共に包括する線形符号の一般理論を構築する.これに
より,線形符号理論はほぼ満足できる形に完成する.すなわち,限界距離復号問
題は一般的な形でほぼ解決し,符号構成問題に関してはその基礎理論が確立す
る.代数幾何の導入は理論を一見複雑怪奇にするがその目的と成果は単純明快で
ある.それは,はじめにも指摘したように,よりよい自動装置(符号器,復号
器)の開発に尽きる.
★講義予定
- 符号理論入門
- 誤り訂正符号の原理と数学的モデル化
- 線形符号
- Riemann-Rochの定理
- 従来符号とGoppaの代数曲線符号
- 符号構成問題
- 復号の問題
- Feng-Rao設計距離とFeng-Rao復号法
- アフィン代数多様体上に定義される線形符号
- 代数曲線
- 符号構成上都合の良い代数曲線のアフィンモデル
- アフィン代数曲線上に定義される線形符号
- 復号アルゴリズム(Gauss-Feng-Raoアルゴリズム)の高速化
- まとめ
以下は参加者のスナップです.
最後の講義. ここはどこでしょう. ^^;)
カラオケの講義, 受講生たち ^^;)
三浦先生ともっちゃん
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