毎回の講義の概要
- 第1回(4月15日):力学系とは?
力学系の意味と意義について話し, 古典的な例として Kepler の三法則
を紹介し, 惑星の運動を記述する2体問題の運動方程式の積分の計算に入りました.
第1回講義の参考資料
一昨年の微分方程式の資料を流用しています.
- 第2回(4月22日):二体問題
2体問題の運動方程式を積分し Kepler の三法則
を証明しました.
- 第3回(5月13日):常微分方程式系の局所理論
随分長いお休みでした. 今日は Lipschitz 条件の下で局所解の存在を Picard の
逐次近似法を用いて証明しました.
第3回講義と次回の講義の参考資料
一昨年の微分方程式の資料を訂正加筆しました.
- 第4回(5月20日):局所理論の続き
前回の続きとして Gronwall の補題を証明し, それを用いて Lipschitz 条件の下で
解の一意性とパラメータへの連続依存性を証明しました. 最後に定数係数線型系の理論に入りました.
第4回講義と次回の講義の参考資料
一昨年の微分方程式の資料を訂正加筆しました.
- 第5回(5月27日):安定性
Jordan 標準形を用いた行列の指数函数の計算法を述べ,
それを元に解の安定性や漸近安定性を論ずる議論に入りました.
- 第6回(5月27日):2次元自励系
Lyapunov 函数の定義と使い方をやった後, 2次元自励系の解軌道の局所構造を
調べました.
- 第7回(6月3日):特異点
2次元自励系の特異点近傍での解軌道の様子を調べた後, ω極限集合の定義をし,
Poincare-Bendixon の定理の紹介をしました.
- 第8回(6月10日):極限閉軌道
Poincare-Bendixon の定理の証明をした後, 2次元自励系の例として van der Pol
方程式を紹介しました.
- 第9回(6月17日):極限閉軌道とアトラクタ
van der Pol 方程式がただ一つの極限閉軌道を持つことを証明した後, Lorenz
の方程式と Roessler の方程式を簡単に紹介しました.
第6回以降の講義の参考資料(長らくお待たせしました.)
- 第10回(6月24日):ハミルトン系
最初に2次元自励系の軌道を Fortran プログラムによるリアルタイムでの計
算で見せた後, ハミルトン力学系の性質の解説に入りました.
- 第11回(7月1日):ポアンカレの回帰定理
予告した正準変換までは進みませんでした.
- 第12回(7月8日):Lagrange の運動方程式
Hamilton 系の性質の残りと Lagrange 関数の話をしました.
- 第13回(7月15日):正準変換
外微分形式の解説をした後, 正準2形式を定義し,
運動方程式の解が正準変換を定めることを証明しました.
第10回以降の講義の参考資料(ほんとに長らくお待たせしました.)
- 第14回(7月22日):3体問題
3体問題の古典的な周期解の紹介をした後, 3体問題の八の字解の紹介をしま
した.
第14回以降の講義の参考資料まだ書きかけですが,
3体問題の解説などがあります.
力学系のタイトルページに戻る.